療育日記

言葉の不安、ふたたび

先日投稿したブログ「言葉の遅れ~考えられる原因~」の続編になります。

我が家の娘が療育に通うまでの経緯で、
言葉の遅れの心配が最初にあった、ということをご紹介してきました。

そして現在、特別支援学校に在籍する娘ですが、
最近、ちょっと気になることがあります。

それは「構音」の問題。

構音とは文字の表す通り、音を講じること、ですが、
具体的には発音そのものや頭の中でイメージするものを、言葉として現すこと、のようなもののようです。

またその構音の部分に問題がある場合は、
「構音障害」と言って、ことばを理解しているし、伝えたいことばははっきりしているのですが、音を作る器官やその動きに問題があって発音がうまくできない状態を指すそうです。
(参考:日本歯科医師会「歯とお口のことなら何でもわかる テーマパーク8020」)

娘の場合、
小さいころから苦手な発音が多く、就学した今でも文字数の長い単語になると発音できなものが多いです。

もともと言葉の発達、とくに発語に関しては年齢よりもゆっくりだったため、かつ場面緘黙症で家以外の場所で「話す練習」がずっとできなかったことも大きく関わっているかもしれません。

なのですが、
ここへきて心配になった出来事が、「仲良しのお友達の名前が出てこない」ことです。

学校で毎日のように仲良く遊んでいるお友達のことを話そうとしたとき、
「誰だっけ?忘れちゃった」って言うんです。

忘れた、という表現は恐らく正しくなくて、
娘の持つ語彙の範囲では「忘れた」と表現するしかなかったのでしょうが、正確には「出てこない」じゃないだろうか?と思ったのです。

以前から、わたしのことを呼ぶとき、
「お父さん・・違う、お兄ちゃん・・違った お母さん」というように、的確な言葉がさっと出てこない印象がありました。

毎日一緒にいるのに、お父さんとお母さんを間違えるなんて!
そう思ったことも正直ありましたが、お父さんとお母さんの区別がついていないことはないはずです。

そうなると心配になるのが、
音を講じる時に行う「言葉の想起」の部分です。

わたしたちは普段、当たり前のように話をしていますが、
言葉を発するときには、頭の中で
①表現したいイメージから言葉を探して
②その言葉を表す音を講じる
というステップのようです。
(専門的には多少違うのかもしれませんが)

こう考えると娘の場合、①も②も不得手では?

特に①の表現したいイメージから言葉を探し出すステップは、
頭の中の引き出しから、ちょうどいい言葉をさっと取り出すような感じだと思います。

娘と話していると、
言いたいことのイメージはしっかりあるのだけど、
どの言葉がそれに当たるのかを、必死に探しているように見えます。

「えーっと、えーっと・・」
「もう、わかんない!」と言ってイライラし始めます。

実際その言葉を知らないわけではなくて、
「これ?」という感じで色々示してあげると、
『そうそう、これ』という反応が返ってきます。

先ほどのお友達の名前も、
「〇〇くん?」と聞くと
『そうそう!』と返ってきました。

その時、正直わたしはなんだかショックでした。

だって、毎日あんなに仲良く遊んでいて、
なんならそのお友達のおかげで、学校で少しずつ話せるまでになったというのに・・
そんな大事なお友達の名前なのに・・

でもよく考えれば、
そんな大事なお友達の名前を、
そして大好きなお父さんやお母さんへの呼びかけが、
スムーズにできなくて一番ショックなのは、きっと本人ですよね;;

そんなわけで、
学校で少しずつ話せるようになってきたのもあって、
担任の先生に相談してみました。

今までは場面緘黙症のため
‣本人の言語能力を正確に知ってもらう事ができない
‣発音の苦手も具体的に分かってもらえない
‣発音のトレーニングができない
など、
言葉の問題を相談するときにものすごく困っていたのですが、今は学校で少しずつ話せるようになってきたこともあって、担任の先生からも構音のことが少し気になっていた、とお返事をいただきました。

担任の先生からは
てんかん発作の影響はどうか?、ということと、
学校で構音に詳しい先生に相談してみてもいいですか?というご提案を頂きました。

なんでも、
構音に関してはろう学校の先生の方が専門的、ということで、
ろう学校から異動で来られた先生がいらっしゃるとのこと。

そして今、
その先生が娘のクラスでの様子を見に来てくださっているそうです。
ありがたい!

わたしの方は、てんかんの主治医に構音のことを聞いてみました。

言葉の想起に関わる部分は、
脳の中でも側頭葉で、娘のてんかん発作では側頭葉にてんかん波が認められないことから、てんかんが影響を及ぼしている可能性は低いのではないか、とのお答え。

なるほど。

言葉の発達という、一見単品のようですが、
いろんな角度の専門家からの意見を聞いてみるものなんですね。

言葉の遅れが気になったとき、
先日投稿した「言葉の遅れ~考えられる原因~」にも載せましたが、
聴力検査にも行ったな、と思い出しました。

今は学校の強力なサポートのおかげで、
言葉の問題に少しずつ取り組んでいけることがありがたいです。

今回の記事は
その後の経過をお伝えする続編を投稿する予定です!

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