不登校

不登校 ゲーミングPC問題

我が家の場合

我が家の長男が不登校になって、2か月以上が経過しました。

不登校の男の子が必ず通ると言われている、

「ゲーム三昧」生活。

我が家では長男が好きなように過ごすことを優先し、
ゲーム三昧であろうが昼夜逆転であろうが、
とにかく楽しく過ごせるように、
温かく見守ってきました。

そんな我が家に降ってきた、

「ゲーミングパソコンがほしい!」

と長男が言い出した問題についてまとめました。

目次

  1. ゲームは脳を休ませる!?
  2. 不登校の今、新しくゲームを買うってどうなの?
  3. 我が家の結論
  4. ゲーミングパソコン問題で見えた長男の心の変化
  5. 【余談】日本はゲームに対して世間の目が厳しい⁉

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1.ゲームは脳を休ませる!?

ゲームって、なんだか不健康なイメージが付きまといます。

不登校になってゲームばっかりやってる姿を見たら、

ゲーム中毒になるんじゃないか、

このまま引きこもりになっちゃうんじゃないか・・

とにかく心配になります。

世間的にもゲームを買う時は、
プレイ時間を決めてやりましょう、
なんて言われますよね。

でも不登校になってしまった子どもにできることは、
多くの場合限られてしまいます。

人目が気になって、なかなか外に出られない、

そもそも外に出る気力がない、

勉強は学校を思い出す材料なのでしたくない、

そもそも将来に希望なんて持てない、

そんな心の状態です。

そんな状況下でできることの1つが、ゲームなんです。

不登校の子どもがゲームなど好きなことをしている間、

子どもは学校に行けなくなるほどツラかったことや、

そして今学校に行けていない自分という問題に

向き合わなくて済むんですよね。

抱えている問題から目を背けられる時間が、
問題を抱えている脳を休ませることになっていると言います。

一見、ただゲームをしているように見えて、

実は脳を休ませていることになっていて、

脳を休ませることができれば、
煮詰まっていた問題をちょっと俯瞰的に見れたり、
ちょっと冷静に考えることができるようになると言います。

特にHSC(Highly Sensitive Child:敏感過ぎる子ども)気質を持つ子は

「脳を休ませる」ことが苦手なんだそうです。

一般的に「休息」と聞くと、
何もせずに寝ていたり、
部屋で静かに過ごしたりというイメージですが、

これでは脳は抱えている問題について、
ああでもない、こうでもないと
余計に考える時間を与えることになって、

結局、大事な脳はまったく休めていない。

脳を休ませるということは、
自分の好きなことをして、
抱えている問題を考えずに済む時間を持つ、ということなんですよね。

外に出る気力があれば、
散歩したり、
ウィンドウショッピングをしたり、
好きなスポーツをしたり、
体を動かすような「休息」の方が効果的です。

それができないんだから、しょうがない。

だから今、我が家の長男にとっては

ゲームは脳を休ませる

ツールの1つになっているようです。

2.不登校の今、
新しくゲームを買うってどうなの?

とは言え、不登校になってしまった今、
新しくゲーミングパソコンを買うのが良いことなのかどうか・・・

正直とっても迷いました。

いくら好きなことをしたらいいって言っても、
何でも好きなものを買い与えるのが良いことだと思えなかったから。

かかりつけの小児科の先生は

「学校に行くことなどを交換条件にした方がいい」

と言います。

個人的には学校に行くことなどを交換条件にすることについては反対でした。

だって、この交換条件が子どもに与えるメッセージは

「学校に行っていないあなたには買ってもらう権利はない」

ということになり、

不登校になっている子どもそのものを否定することになるからです。

でもゲーミングパソコンは高価なものです。

ほいほいと買ってあげられる代物ではない・・

我が家では

「お金がかかることは全部お父さん窓口」

というルールがあります。

だから、まずは本人がお父さんに話をする必要があることを伝えました。

お父さん・・

結構高いハードルです。

普段子どもと関わる時間が圧倒的に少ないし、

不登校になって、いよいよお父さんの本心が長男には見えずらくなってしまっていました。

お父さんは
不登校の自分をどう思ってるんだろう・・

ダメなやつだって思ってるんだろうな・・

ゲーミングパソコンが欲しいなんて、
口が裂けても言えないや・・

長男の心の声、ダダ洩れです。

夫は不登校を理解してくれていましたが、
普段から何を考えているのかよく分からない節があります。
(ごめんね)

なので状況を説明して、
夫から長男に話を振ってもらうことに。

そしたら思った以上に良い効果がありました。

夜中に男2人で、ゲームの話で盛り上がったそうです^^

買うにしても買わないにしても、
長男がやってみたいゲームが動くスペックのパソコンの予算を調べに、パソコンショップに行くことを約束していました。

迎えた週末。

今まで殆ど家から出なかった長男が、
お昼頃には起きてきて、
サッサと着替えて、
嬉々としてお父さんと出かけていきました。

わたしはこの時思いました。

ゲーミングパソコンを買うのは、

今でしょ!

って。笑

不登校の最中に、
何かを買うのがいいかどうかってことより、

不登校の子どもから出てきた意思表示に、
向き合ってあげることが大事なんだなと思いました。

あとはその物にかけられる予算だったり、
子どもがなぜそれを欲しいと思ってるかとか、

そんなことは不登校であろうがなかあろうが、
多分同じことをすればいい。

我が家の長男にとって、
ゲーミングパソコン問題が、

お父さんとの関係が修復できたきっかけになったし、

気分がみるみる晴れていくにつれて、

ゲーミングパソコンを買ったら、
こんなことがしてみたいんだよねって
YouTubeの動画を見せてくれたりして、たくさん話をしてくれました。

その表情がすごく明るくて、
お父さんが変わらず自分の味方でいてくれてるのを肌で感じたことが、その安心感が、長男の心を解きほぐしていくのを間近に感じることができました。

3.我が家の結論

はい、買いました。

パソコンショップの店員さんの話をしっかり聞いて、
手が届くくらいのスペックを購入することに。

全額お父さんに出してもらうのもどうかと思ったので、

今まで長男にともらっていたお年玉を貯めていたものから一部出すことで金額面もなんとかクリア。

長男には貯めてあったお金を現金で渡して、
ここから自分で支払うように言いました。

キャッシュレス化が進んだ今、

お金の重みを現物で知る機会って減っています。

子どもの頃に、
1万円札を何枚も手にすることはまずないですが、
実際に持ってみたときの怖さにも似たドキドキ感を是非味わってほしくて。

そして実際にパソコンショップに購入に行く日なんて、
普段は絶対起きてこないような午前中にちゃんと起きてきて、
そそくさと出かけていきました。

威力がすごいな。

良かったね。

4.ゲーミングパソコン問題で見えた長男の心の変化

さて、念願のゲーミングパソコンを手に入れた長男。

セットアップも終わり、大量に出た梱包材の山。

翌日はちょうどプラスチックごみを出せる日でした。

我が家のゴミ捨て場は、プレハブのゴミステーションになっているので、前日の夜に出すことができます。

ゴミ袋4袋分でた梱包材と、
家庭で出たプラごみやペットボトルを捨てに行くのを、
長男に手伝ってもらうことにしました。

深夜です。

手に何個もゴミ袋を持った怪しい親子。

帰りにコンビニに行きたいというので、その足で深夜の散歩に出かけました。

すると、

「・・・学校」

って言いだしたんです。

「定期テストも2回も受けてなくて、

勉強もしてないし、

おれ、ヤバいと思ってきた」

って言うんです。

痛々しい感じではなく、ケロっとした感じで言うんです。

そして続けて、

ちょっと前までは、
とにかく今がただ楽しいだけだったけど、
最近学校にも行かず勉強もせず何もしていない自分に、
今のままじゃダメだという気持ちが芽生えてきた、

と言いました。

長男を見ていると、
確かに回復してきてはいるけれど、
今のまま学校に戻れるとは思えないし、
焦って中途半端に戻るのもどうかと思ったので、

「パソコン手に入れて今から楽しいんじゃないの?」

「今まだ考えなくてもいいんじゃない?」

とっさにそう答えましたが、
それでよかったのかどうかは、
正直今でもよくわかりません。

また、
ずっと休会して保留にしていた習い事のテニスを退会したいと言い出しました。

理由を聞くと、

「部活との両立が厳しいから」

そう答えたのです。

ああ、
この子の視線の先に、
部活とか学校とか、少し先の自分の将来が
少しずつ見えてきたんだなってすごく嬉しくなりました。

ストップしてる習い事に対して、
冷静に自分で答えが見つかったのは、すごい進歩です。

ただしんどい、
ただツラい、
ただ行きたくない、

そんな状態から少しずつ抜け出しているんだと実感しました。

不登校になって、

たくさんのものを失ったと思っていたけど、

その代わりに別のものをたくさんもらった気がしました。

ゲーミングパソコンにかかった出費はかさみましたが・・^^;

5.【余談】日本はゲームに対して世間の目が厳しい⁉

まったくの余談になりますが、

世界では今、eスポーツが正式に競技として成り立っていますよね。

長男曰く、プロゲーマーやeスポーツで活躍しているアジア選手は極端に少ないと言います。

選手が一番多いのはヨーロッパ、次いでアメリカ、そしてアジアにはほんの一握りの選手しか活躍していないと言います。

この事実に対して、長男が、

「ヨーロッパはゲームをする人に対して寛容なんじゃないか」

と言っていました。

趣味やスポーツを楽しむのはいいことだと言われていても、
それがゲームだとしたら、
日本では不健全、ゲームオタク、と
なんだかネガティブなイメージがどうしても拭えない風潮があると。

なるほど~。

長男が回復してきて、
ゲームの話もたくさん聞かせてくれます。

ゲームでどんなことがしたいのか、

どんな風にこだわりをもってやってるのか、

どんな物を創りたいと思ってるのか。

長男が楽しんでいるゲームは3種類ほどありますが、

その3種類はそれぞれ違った特徴を持っていて、

その特徴をうまく楽しんでいるんだなと思います。

ゲームでも何でもそうですが、
自分が大切にしているものに興味を持ってもらったり、
共感してもらえたりすると嬉しいものです。

たかがゲームですが、

我が家では大事なコミュニケーションのアイテムにもなっています。

されどゲーム。

ですね。

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